ブログ

2025-10-09 00:54:00

在宅勤務の運動不足を解消!座ったままできる肩こり改善ストレッチ

Image_fx-34.jpg

在宅勤務が当たり前になった今、多くの方が悩んでいるのが慢性的な肩こりです。「朝起きた時から肩が重い」「夕方になると首から背中にかけて痛みが走る」「集中力が続かず、仕事のパフォーマンスが下がっている」このような症状に心当たりはありませんか。

こんにちは、ヒューマンフィットネス東浦です。私たちは愛知県東浦町を拠点に、YouTubeチャンネル登録者数2200人を突破したフィットネス情報の配信や、企業の健康経営支援を行っています。

今回は、在宅勤務で悪化する肩こりの根本原因を解明し、椅子に座ったまま簡単にできる効果的なストレッチ方法をご紹介します。さらに、一時的な改善ではなく、「凝らない体」を手に入れるための生活習慣まで徹底解説いたします。

この記事を読み終える頃には、あなたも今日から実践できる具体的な解決策を手に入れることができるでしょう。

なぜ在宅勤務で肩こりが悪化するのか?3つの根本原因

在宅勤務による肩こりの悪化には、オフィス勤務とは異なる特有の原因があります。まずは「敵を知る」ことから始めましょう。

原因1:不適切な作業環境による姿勢の悪化

多くの在宅ワーカーが、ダイニングテーブルやリビングのローテーブルを仕事場にしています。しかし、これらの家具は長時間のデスクワークを想定して設計されていません。

特に問題となるのが「ノートパソコンの画面位置」です。画面が低い位置にあると、どうしても首を下に向ける姿勢が続きます。この姿勢では、重い頭部(約5~6kg)を支えるために、首の筋肉に過剰な負担がかかります。

私たちが指導した会社員のAさんは、ダイニングテーブルでノートパソコンを使って作業していました。毎日夕方になると首から肩にかけての痛みに悩まされていたのですが、モニター台を導入して画面の位置を目線の高さに調整したところ、わずか1週間で症状が大幅に改善されました。

この「ストレートネック」と呼ばれる状態は、首の自然なカーブが失われ、頸椎(けいつい)に負担をかけます。頸椎とは首の骨のことで、通常は緩やかなカーブを描いています。このカーブがあることで、頭の重さを効率よく支えることができるのです。

原因2:通勤がなくなったことによる絶対的な運動不足

在宅勤務では、これまで無意識に行っていた「通勤による運動」がゼロになります。駅まで歩いたり、階段を上り下りしたり、電車の中で立っていたりと、私たちは思っている以上に多くの運動をしていました。

実際に、在宅勤務を始めた方の一日の歩数を計測したところ、平均で30%以上減少していることが分かりました。中には1日1000歩未満という方もいらっしゃいます。

体を動かさないと、全身の血行が悪くなります。特に筋肉への血流が滞ると、酸素や栄養素が十分に届かなくなり、老廃物が蓄積しやすくなります。その結果、筋肉が硬くなり、こりやすい状態になってしまうのです。

血行不良は「血液循環」の問題です。心臓がポンプの役割を果たして血液を全身に送り出しますが、重力に逆らって血液を心臓に戻すためには、筋肉の収縮による「筋ポンプ作用」が重要になります。運動不足でこの機能が低下すると、特に下半身から上半身への血液の戻りが悪くなります。

原因3:見えないストレスによる無意識の筋肉の緊張

在宅勤務は通勤ストレスから解放される一方で、新たなストレスを生み出します。同僚との何気ない会話がなくなったことによる孤独感、チャットやメールといったテキスト中心のコミュニケーションによる気疲れ、オンとオフの切り替えの難しさなどです。

これらの精神的なストレスは、自律神経のバランスを乱します。自律神経とは、私たちが意識しなくても呼吸や心拍、消化などの生命活動をコントロールしている神経系のことです。

ストレスが続くと、体を緊張モードにする「交感神経」が優位になり続けます。すると、私たちは無意識のうちに歯を食いしばったり、肩に力を入れたりしてしまいます。この「無意識の力み」が、常に筋肉を緊張させ、慢性的な肩こりの引き金となるのです。

実際に、在宅勤務を始めてから「歯ぎしりがひどくなった」「朝起きた時に顎が痛い」という相談を多く受けます。これらも同じメカニズムで起こっている症状です。

座ったまま5分でできる肩こり解消ストレッチ7選

ここからは、前章で明らかになった3つの原因に対処するための、具体的で効果的なストレッチをご紹介します。全て椅子に座ったまま、仕事の合間に簡単に行えるものばかりです。

ストレッチを始める前の3つの約束

効果的なストレッチを行うために、以下の3点を必ず守ってください。

  1. 呼吸を止めない:「ふーっ」と細く長く息を吐きながら、ゆっくりと筋肉を伸ばしましょう
  2. 「痛気持ちいい」がベスト:痛みを感じるほど伸ばすのは逆効果です。心地よい伸びを感じる範囲で行います
  3. 反動をつけない:じわーっと20~30秒かけて、筋肉の伸びを感じてください

私たちのYouTubeチャンネルでは、これらのストレッチの正しいフォームを動画で詳しく解説しています。ぜひ動画を見ながら一緒に実践してみてください。

1. 首の解放ストレッチ

目的:肩こりの大元である首周りの筋肉の緊張を和らげます

対象筋肉:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)、僧帽筋上部(そうぼうきんじょうぶ)

胸鎖乳突筋は首の横にある大きな筋肉で、頭を横に傾けたり回したりする時に働きます。僧帽筋は首から背中にかけて広がる大きな筋肉で、肩を上げ下げする時に使われます。

やり方

  1. 椅子に浅く座り、背筋を伸ばします
  2. 右手で椅子の座面を持ち、体を固定します
  3. 左手を頭の右側に添え、息を吐きながらゆっくりと頭を左に倒します
  4. 首の右側が心地よく伸びるのを感じながら20秒キープ
  5. 反対側も同様に行います
  6. 両手を頭の後ろで組み、息を吐きながらゆっくりと頭を前に倒し、首の後ろを伸ばします(20秒キープ)

2. 肩の上げ下げストレッチ

目的:肩の筋肉を意図的に緊張させ、一気に脱力することで血行を促進します

この動作は「筋ポンプ作用」を利用したストレッチです。筋肉を収縮させることで血管が圧迫され、その後に弛緩させることで血液が勢いよく流れ出します。まるでスポンジを絞って放すような効果があります。

やり方

  1. 両腕を体の横に自然に下ろします
  2. 息を吸いながら、両肩を耳に近づけるように限界まで引き上げます
  3. 3秒キープしたら、息を吐くと同時に「ストン」と一気に力を抜きます
  4. これを10回繰り返します

私が指導したBさんは、このストレッチを1時間おきに行うようになってから、「肩が軽くなって、午後の集中力が格段に上がった」と喜んでいました。

3. 肩甲骨はがしストレッチ

目的:「肩こり」の正体である肩甲骨周りの筋肉の癒着を解消します

実は「肩こり」と言っても、痛みを感じる場所は肩甲骨周辺であることがほとんどです。肩甲骨は「天使の羽」とも呼ばれる三角形の骨で、腕の動きに合わせて複雑に動きます。デスクワークでは、この肩甲骨がほとんど動かないため、周囲の筋肉が硬くなってしまいます。

やり方

  1. 両肘を90度に曲げ、肩の高さまで上げます
  2. 息を吐きながら、両方の肩甲骨を背骨に引き寄せるように胸を大きく開きます
  3. 次に息を吸いながら、背中を丸め、両腕を前に伸ばし、肩甲骨を左右に大きく開きます
  4. この「寄せる」「開く」の動きをゆっくりと10回繰り返します

4. 胸のストレッチ

目的:長時間のPC作業で縮こまった胸の筋肉を伸ばし、正しい姿勢を取り戻します

大胸筋(だいきょうきん)は胸の前面にある大きな筋肉です。パソコン作業では腕を前に出す姿勢が続くため、この筋肉が縮んだ状態で固まってしまいます。すると肩が前に引っ張られ、「巻き肩」という姿勢になります。

やり方

  1. 椅子の後ろで両手を組みます
  2. 息を吐きながら、肩甲骨を寄せ、組んだ手を斜め下に引き下げます
  3. 胸を天井に向かって突き出すように伸ばします
  4. 胸の中央が心地よく伸びるのを感じながら30秒キープします

5. 体側伸ばしストレッチ

目的:肩から腰へと繋がる大きな筋肉を伸ばし、肩の動きを改善します

広背筋(こうはいきん)は背中の大きな筋肉で、腕を下に引く動作や体を横に曲げる動作に関わります。この筋肉が硬いと肩の動きが制限され、肩こりの原因になります。

やり方

  1. 右手で左手首を持ち、息を吸いながら両腕を天井に向かって伸ばします
  2. 息を吐きながら、体をゆっくりと右に倒します
  3. 体の左側全体が伸びるのを感じながら20秒キープします
  4. 反対側も同様に行います

6. 座ったままキャット&カウ

目的:背骨一つひとつの動きを意識し、背中全体の柔軟性を取り戻します

背骨は24個の椎骨(ついこつ)が連なってできています。デスクワークでは背骨が丸まった状態で固まりがちです。この動作で背骨を滑らかに動かすことで、周囲の筋肉もほぐれます。

やり方

  1. 椅子の座面の真ん中に座り、両手は膝の上に置きます
  2. 息を吐きながら、おへそを覗き込むように背中を丸めます(猫のポーズ)
  3. 息を吸いながら、胸を張り、目線を斜め上に向け、背中を反らせます(牛のポーズ)
  4. この動きを、背骨が滑らかに動くのを感じながら10回繰り返します

7. 肩甲骨寄せ深呼吸

目的:深い呼吸と連動させることで自律神経を整え、心身ともにリラックスさせます

深呼吸には副交感神経を優位にする効果があります。副交感神経は体をリラックスモードにする神経で、筋肉の緊張を和らげる働きがあります。

やり方

  1. 息を大きく吸いながら、両腕を横から大きく広げ、天井に向かって伸ばします
  2. 息をゆっくりと吐きながら、両肘を曲げ、肩甲骨を背骨に引き寄せながら腕を下ろします
  3. これを5回、深い呼吸と共に行います

ストレッチ効果を持続させる3つの生活習慣

ストレッチは凝り固まった筋肉を一時的にほぐす効果的な方法です。しかし、根本から「凝らない体」を手に入れるためには、日常生活そのものを見直す必要があります。

習慣1:作業環境を最適化する

あなたの体は最も大切な資本です。その資本を守るための作業環境への投資は、決してコストではありません。

モニター台の導入は最も重要な改善点です。ノートパソコンの下に台や本を置き、画面の上端が目線の高さか、やや下に来るように調整しましょう。これだけで首への負担は劇的に軽減されます。

市販のモニター台は3000円程度から購入できます。厚めの本や雑誌を重ねて代用することも可能です。高さの目安は、画面を見る時に首が自然な位置を保てることです。

外付けキーボードとマウスの使用も効果的です。ノートパソコンから少し離れて作業できるようになり、自然と良い姿勢を保ちやすくなります。特に、肩幅に合わせてキーボードとマウスを配置することで、肩の負担を大幅に軽減できます。

椅子の高さ調整も重要なポイントです。座った時に足裏全体が床につき、膝が90度に曲がる高さが理想です。椅子が高すぎる場合は足台を使用し、低すぎる場合はクッションで調整しましょう。

私が指導したCさんは、これらの環境改善を全て実施したところ、2週間で長年の肩こりが大幅に改善されました。「最初は面倒だと思ったけれど、今では快適すぎて元には戻れない」と話していました。

習慣2:タイマーを使った定期的な休憩とストレッチ

人間の集中力には限界があります。研究によると、集中力が持続するのは最大でも90分程度とされています。タイマーを使って意図的に休憩を挟み、その時間にストレッチを行うことで、仕事の効率と体の健康を両立させることができます。

ポモドーロテクニックという時間管理法では、25分集中して5分休憩するサイクルを繰り返します。この5分休憩の時間に、先ほど紹介したストレッチを2~3種類行うだけで、一日の終わりの体の軽さが全く違ってきます。

具体的なスケジュール例:

  • 9:00-9:25 作業(25分)
  • 9:25-9:30 休憩とストレッチ(5分)
  • 9:30-9:55 作業(25分)
  • 9:55-10:10 休憩とストレッチ(15分)

このサイクルを続けることで、集中力の維持と体の健康を同時に実現できます。最初は「5分も休憩するのはもったいない」と思うかもしれませんが、実際には集中力が上がり、結果的に作業効率が向上します。

習慣3:日常生活に運動の要素を取り入れる

特別な運動時間を設けなくても、日常生活の中に「運動の種」を蒔くことで、運動不足を大幅に改善できます。

食後の軽い運動は特に効果的です。ランチの後に15分だけ家の周りを散歩することで、血糖値のコントロールにも繋がり、午後の眠気防止にも絶大な効果があります。

実際に、食後に軽い運動を行うことで血糖値の急激な上昇を抑えることができ、眠気の原因となる血糖値の急降下を防ぐことができます。

ながら運動も効果的な方法です:

  • 電話中は立って話す
  • 歯磨き中はかかとの上げ下げをする
  • テレビを見ながら足首を回す
  • 料理の待ち時間に体側伸ばしをする

これらの小さな積み重ねが、一日の活動量を大きく変えます。歩数計やスマートフォンのアプリを活用して、一日の活動量を「見える化」することもモチベーション維持に効果的です。

私が指導したDさんは、これらの「ながら運動」を取り入れることで、一日の歩数が平均3000歩増加し、肩こりだけでなく体重も3ヶ月で2kg減少しました。「特別な運動をしている意識はないのに、体調が良くなって驚いている」と話していました。

企業ができる従業員の健康サポート

在宅勤務における従業員の健康問題は、もはや個人の問題ではありません。従業員の健康状態は直接的に生産性に影響し、企業の競争力を左右する重要な要素となっています。

健康経営という考え方

健康経営とは、従業員の健康をコストとして捉えるのではなく、企業の未来を創るための「投資」として戦略的に取り組む経営手法のことです。

従業員一人ひとりが心身ともに健康で、最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えること。それこそが、少子高齢化・労働力人口の減少という時代の課題を乗り越え、企業が持続可能な成長を続けるための鍵となります。

実際に、健康経営に取り組む企業では以下のような効果が報告されています:

  • 従業員の病欠日数の減少(平均20%削減)
  • 生産性の向上(平均15%向上)
  • 離職率の低下(平均10%削減)
  • 企業イメージの向上

オンライン運動プログラムの導入

多くの企業で導入が進んでいるのが「オンライン運動プログラム」です。在宅勤務の従業員も参加できる体操やストレッチの時間を設けることで、従業員同士のコミュニケーションも促進されます。

朝の始業前や昼休み時間に、専門のインストラクターによる10分程度のストレッチプログラムを実施する企業が増えています。参加は任意ですが、多くの従業員が「気分転換になる」「仲間と一緒だと続けやすい」と好評を得ています。

作業環境改善の支援

企業として従業員の作業環境改善を支援することも重要です。モニター台や外付けキーボード、エルゴノミクスチェアなどの購入補助制度を設ける企業が増えています。

ある企業では、在宅勤務環境改善のために一人あたり3万円の補助金を支給したところ、従業員の満足度が大幅に向上し、体調不良による欠勤も減少したという報告があります。

私たちヒューマンフィットネス東浦では、企業様向けの健康経営コンサルティングサービスを提供しています。従業員の健康課題の分析から、具体的な改善プログラムの企画・実施まで、トータルでサポートいたします。

まとめ:今日から始める肩こり改善生活

在宅勤務による肩こりは、適切な知識と継続的な実践によって必ず改善できます。今回ご紹介した座ったままできるストレッチは、即効性があり、誰でも簡単に始められる素晴らしいツールです。

しかし、最も重要なのは「継続すること」です。一度に完璧を目指さず、まずは一つのストレッチから始めてみてください。慣れてきたら徐々に種類を増やし、最終的には生活習慣として定着させることを目指しましょう。

その小さな「一歩」が、あなたの集中力を高め、仕事の質を向上させます。そして、その習慣があなたの体を「凝らない体」へと変え、日々の生活をより快適で活動的なものにしてくれるでしょう。

私たちは、あなたの挑戦を全力で応援します。一人で始めるのが不安な方、より専門的なアドバイスが欲しい方は、いつでもお気軽にご相談ください。

お問い合わせ ヒューマンフィットネス東浦 TEL: 090-4264-6609

また、私たちのYouTubeチャンネルでは、今日から使えるストレッチやトレーニング動画を多数公開しています。ぜひチャンネル登録をして、一緒に健康な体づくりを始めましょう。

あなたの健康で快適な在宅勤務生活をサポートできることを、心から楽しみにしています。